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概要

パルレポート2021

4フェアトレード商品の普及「公平貿易」「公正貿易」と訳されているこの言葉、発展途上国で作られた商品を適正な価格で取引することで、貧しい人々の自立につなげる貿易の仕組みです。コーヒー、紅茶、雑貨や衣料品、私たちの周りには、アジアやアフリカ、中南米の国等で作られたものが多数あります。しかし、これらは労力や燃料を大量に使って、はるばる日本に来ているはずなのに、驚くほど安価で購入できます。国際産直食のグローバル化が進むなか、世界各地で効率を優先する食料生産が行われ、生産地では環境破壊や貧困といった問題が発生しています。そうしたなかパルシステムでは、国内の産直産地と同様に海外の産地とも「産直協定」を締約。約30年にわたって、地域の環境や人びとのくらしに配慮した食料生産を広げてきました。たとえば『エコシュリンプ』は、東南アジアでマングローブ伐採や水質汚染などの問題を起こしていた集約型養殖えびの消費に対し、環境に負荷を与えない持続的な消費のあり方をめざして始まりました。インドネシアのジャワ島東部・スラウェシ島南部で、自然環境と調和したえびの粗放養殖を営む生産者とのつながりを通じ、養殖環境の保全運動を進めています。また、『エコ・バナナ(バランゴン)』は、貧困状態となっていたフィリピン・ネグロス島住民のくらしの支援・自立に貢献。化学合成農薬を使用しないバナナ作りの普及は、環境を守り、生産者や消費者の健康を守ることにつながっています。フェアトレードショップぱるはぴ国内でまかなえず海外から輸入している商品は、「フェアトレード(公正な貿易)」でアジアなどから輸入しています。フェアトレードとは、立場の弱き人々が正当な報酬を受け、自立することを目指す仕組みのことです。この活動をより身近に知っていただきたいという思いから、中央市に店舗「フェアトレードショップぱるはぴ」を開店しています。エコ・バナナ(バランゴン)パルシステムはずっとエシカルふだん購入している食材や日用品が、どのように作られ、どうやって届けられたのか。その過程で起こった環境や社会への影響を考えて、商品を選ぶことが「エシカル消費」です。パルシステムの事業は、人や環境への配慮を中心にすえて進んできました。振り返るとそれは、エシカルそのものです。たとえばそのひとつが、産直産地での環境保全型農業の推進。多くの農家が化学肥料や除草剤を使用し収量を優先していた時代に、パルシステムは地域に先がけて農薬を削減してきました。今後もパルシステムは、よりよい未来を残すための“選択”を考え続けていきます。『ほんもの実感!』くらしづくりアクション協同組合の一員としてパルシステムは、理念「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」に基づき、商品を“選ぶ”ことで持続可能な社会の実現を呼びかける「『ほんもの実感!』くらしづくりアクション」を展開しています。利用や交流を通じた「作る」と「食べる」をつなぐ活動で、作り手のくらしや環境にまで思いをはせ、この先も持続できる社会をともに考えたい。「ほんもの実感!」は、パルシステムの“食&くらしづくり宣言”です。一人ひとりの「エシカル」な選択でSDGsの実現