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概要

あーしあん382

HP(https://www.homton.com/)3バナナ圃場を視察 今回訪問したバンラートはタイの首都バンコクから車で約2時間。この地域はバナナの他に米の栽培や牛の飼育もおこなわれています。周囲には大きな川が流れているので、肥沃な土地で農業が盛んなところ。 バンラートの生産者は107名、圃場は177か所。その中から2日間に分けて計6か所の圃場を見学し、生産者さんから栽培方法などお話を伺うことができました。ここは比較的に平らな場所で、一つひとつの圃場はそれほど大きくはなく、道は細いですが車も近くまで入っていけるところでした。 お父さんの後を継いで今年初めて苗を植えた娘さんや姉妹で協力して生産している方など、女性の生産者さんが多くて驚きました。バンラート農協集荷作業所 収穫したバナナは、傷つかないようにクッション材を巻いて運ばれてきます。房ごとに熟度を確認し、手作業で丁寧に水洗い。根元に虫の卵が付きやすいのでしっかりチェック。乾かして番号シールを貼り、箱詰めして冷蔵の保管庫に入れ、日本への出荷を待ちます。 バンラート農協には「収穫隊」という方がいて、圃場まで行き重たいバナナを収穫、運搬する作業をおこなってもらえるとの事。これも女性が働きやすい理由の一つかと思いました。生産者の顔が見える 2004年から『生産者検索システム』を取り入れ、ホムトンバナナに貼られているシール番号をホームページで検索すると生産者情報を確認でき、そのバナナを栽培した生産者の顔写真とメッセージがみられるようになっています。安全安心を支えるアプリ 以前までは紙ベースで情報管理をしていましたが、2017年から『栽培管理アプリ』で生産者ごと、圃場ごとにデータ管理ができるようになりました。生産者は作業記録や、災害時には被害状況などを入力し、管理者は定期的に圃場巡回をし栽培状況を確認しています。日本への安定供給の取り組みとしてとても役立っています。継続と発展 ホムトンバナナ事業30周年記念式典は総勢195名、タイ・パルシステム産直協議会20周年記念総会は総勢58名の参加者で開催されました。30周年の式典終了後、近くの圃場でバナナの植樹を行い、夕食交流では参加者全員で翻訳アプリを駆使しながら交流を行いました。 今回大勢の生産者さんが参加してくださり、この事業の継続・発展への期待が込められているように感じ、またホムトンバナナ事業の30年の歴史も感じることができました。各産地の代表からは、これまでのご苦労や、災害時の支援へのお礼、ホムトンバナナ生産への想いなどが伝えられました。交流の時にお話した生産者さんは「バナナ栽培は楽しい。日本の皆さんにもたくさん食べてもらいたい」と笑顔で話してくださいました。生産者と生協をつなぐパシフィックトレードジャパン(PTJ)のペイソー社長は、「両国の皆さんに感謝している。交流があったから絆が続いている。」と仰っていました。 バナナは子どもも大好きな食べ物。無農薬で安心して食べられるバナナということを、組合員の皆さんにお伝えし、これからも産地をみんなで応援していきたいと思います。(副理事長 小谷眞弓)