ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

あーしあん377

2日本のお米事情 お米の自給率はほぼ100%。日本において、お米は食料安全保障の要ですが、お米の消費量とともに、田んぼも農家も減っています。 一日ひとり当たりのお米の消費量(図1)は、お茶碗1杯分のお米を65gで計算すると、1962年度には5杯分だったのが、その後年々減少して、2020年度には2杯分、近い将来の2040年度には1杯分にもならない量まで減ってしまうと予想されています。 お米の生産量(図2)は、1961年に生産が需要を越えたことから生産調整政策が始まり、現在まで需要と需給は、ほぼ一致しています。 しかし、お米農家戸数( 図3 )は、1960年代から50年の間に、5分の1以下にまで減少しています。 お米は生産を抑えられ、価格も下落してきました。経営の厳しい農家は、高齢化・後継者不足で減り続けるでしょう。このまま田んぼが減少し、異常気象などで不作が重なれば、お米不足になり、同時に他国も不作なら輸入できない可能性も出てきます。現在の生活ではなかなか想像しづらいことですが、近い将来、私たちは食料を確保することが難しくなる可能性も出てきます。 私たちが、普段食べているお米は、日本のどこかの田んぼで、誰かの手で育てられています。しかし今、日本のお米の産地では、資材・燃料等の高騰、災害と呼べるレベルの天候不順により苦労ばかりが多いのに、お米自体の価格は上がらない。そもそも、お米を食べる量が減少しているなど、苦しい状況が続いています。 このままお米を育ててくれる人が減り続けても、私たちは幸せに安全にくらしていけるのでしょうか? 今月は、お米に関わるパルシステム山梨の取り組みをお知らせします。- 図3 -お米農家戸数の推移お米農家は50年で約5分の1以下に減少しています。- 図1-1日ひとり当たりのお米消費量の推移お米の消費量は、1962年をピークに減少を続けています。- 図2 -お米生産量の推移生産が需要を超えた結果、1961年から生産調整政策。近年、需給はほぼ一致しています。1962年度1970年度1980年度2020年度2040年度※茶わん1杯分の米=65gで計算出典:農林水産省「消費者の部屋」※1袋=100万トンで計算※作物統計における水稲と陸稲の収穫量の合計による出典:農林水産省令和3年2月発行「米をめぐる関係資料」農林水産省統計情報「農業生産に関する統計」2022年産※1人=50万戸で計算※1965年は水稲作付け農家数、1985年は水稲販売農家数、2020年は販売目的の水稲作付け個人経営体数出典: 農林水産省「農林業センサス」より作成された(社)米穀安定供給確保支援機構米ネット資料1962年産1980年産2020年産1965年1985年2020年